2025年7月9日に発表された、株式会社サイゼリヤ(東証プライム上場、証券コード:7581)の2025年8月期第3四半期決算(連結)の内容をまとめました。外食産業にとって依然として厳しい環境が続く中、同社は堅実な経営を継続し、純利益の大幅増など、好調な業績を記録しました。
■ 業績概要(2024年9月1日~2025年5月31日)
| 項目 | 金額 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,883億円 | +15.4% |
| 営業利益 | 106億円 | +5.4% |
| 経常利益 | 108億円 | +3.1% |
| 四半期純利益 | 77億円 | +50.4% |
純利益は前年同期の約51億円から約78億円に大きく増加。これにより、1株当たり四半期純利益は158.58円と前年の105.67円から大きく改善しました。
■ セグメント別業績
【日本】
- 売上高:1,252億円(前年比+18.0%)
- 営業利益:25億円(前年比+88.5%)
既存店の客数・客単価の増加が続いており、ゾーンマネジャーの増員やメニュー施策、DX(デジタル化)の推進が奏功しています。
【アジア】
- 売上高:630億円(前年比+10.5%)
- 営業利益:77億円(前年比▲5.4%)
店舗数の増加に伴い売上高は拡大しましたが、利益面ではやや減少傾向となっています。なお、2025年5月にはベトナムに1号店を出店しています。
【豪州】
- 売上高:82億円(前年比+7.5%)
- 営業利益:2億円(前年比▲35.6%)
主に食材製造を担う豪州セグメントでは、利益がやや減少しました。
■ 経営施策と成長戦略
- DX推進:QRコード注文方式を約700店舗に導入。今後は全店展開予定。
- 地方展開:徳島・愛媛・大分に新規出店し、未出店エリアを開拓。
- グランドメニューの見直し:商品品質の向上とブランド訴求の強化。
- Webサイトリニューアル:理念や人気メニューの情報発信強化。
■ 財務状況
| 項目 | 金額 | 増減 |
|---|---|---|
| 総資産 | 1,755億円 | +73億円 |
| 純資産 | 1,138億円 | +30億円 |
| 自己資本比率 | 64.5% | ▲1.1pt |
自己資本比率はやや低下したものの、依然として高水準を維持しています。
■ 今後の見通し(通期予想)
| 項目 | 金額 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,587億円 | +15.2% |
| 営業利益 | 155億円 | +4.3% |
| 経常利益 | 157億円 | +0.7% |
| 純利益 | 103億円 | +26.4% |
業績予想に変更はなく、引き続き堅調な成長が見込まれています。
■ 配当情報
期末配当予想が【30円】とされ、前期の【25円】から増配となる見通しです。配当利回りを重視する投資家にとっても注目材料となるでしょう。
まとめ
物価上昇や円安によるコスト増の中でも、サイゼリヤは堅実な収益構造を維持しながら、成長を続けています。新規出店やDX施策を通じて競争力の強化を図る姿勢がうかがえ、長期的にも注目すべき外食企業と言えるでしょう。

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