2025年7月9日、古野電気株式会社(証券コード:6814)は2026年2月期 第1四半期の決算を発表しました。舶用事業の堅調な推移が全体業績を牽引し、純利益は前年同期比で約2.8倍に急増しました。
■ 主要業績ハイライト(2025年3月~5月)
| 指標 | 数値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 312億9,600万円 | +11.0% |
| 営業利益 | 34億3,800万円 | +30.8% |
| 経常利益 | 39億1,800万円 | +24.9% |
| 四半期純利益 | 35億3,100万円 | +175.7% |
| 1株当たり四半期純利益 | 111.75円 | 前年:40.54円 |
特に純利益の伸びは顕著で、前年の約12億8,000万円から約35億円へと大きく増加しました。
■ セグメント別の業績分析
● 舶用事業(売上構成の約88%)
- 売上高:276億円(前年同期比 +14.1%)
- セグメント利益:39億4,200万円(+43.8%)
新造船や既存船向け機器販売、保守サービスが好調に推移。欧州・アジア市場における受注増に加え、米州でも戦略製品の投入が成果を上げました。
● 産業用事業
- 売上高:30億5,500万円(▲5.9%)
- セグメント損失:5,200万円(前年同期は5,900万円の利益)
中国におけるヘルスケア事業の販売減少や、防衛装備品事業における生産調整が影響。
● 無線LAN・ハンディターミナル事業
- 売上高:5億6,500万円(▲16.8%)
- セグメント損失:2億2,500万円(損失拡大)
国内教育市場のICT整備需要が低調に推移し、売上が減少。
■ 財務状況
| 指標 | 数値 | 前期末比 |
|---|---|---|
| 総資産 | 1,240億円 | +0.4% |
| 純資産 | 729億8,000万円 | +0.5% |
| 自己資本比率 | 58.5% | 前期末:58.4% |
堅実な資産運用が継続されており、現金及び預金は約14億円増加。利益剰余金も11億円以上増加しました。
■ 配当・業績予想(変更なし)
配当予想については前期と同様、年間110円(中間55円・期末55円)を据え置く見通しです。
また、通期業績予想にも変更はなく、以下の数値が据え置かれています。
| 指標 | 通期予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,275億円 | +0.4% |
| 営業利益 | 115億円 | ▲12.8% |
| 経常利益 | 125億円 | ▲11.7% |
| 純利益 | 90億円 | ▲21.4% |
■ 総括と今後の展望
古野電気は主力の舶用事業において、世界的なGHG規制や代替燃料船需要を的確に捉え、販売を伸ばしています。プレジャーボート市場ではやや軟調な動きも見られますが、全体としては堅調です。
一方で、産業用・ICT関連事業では市場環境の変化により課題も見られます。今後はそれらの事業のテコ入れと、既存の強みである海事分野の深耕が成長の鍵を握るでしょう。

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